肖像が一万円札になるのも納得です。
髭がないから!偽造防止の観点で却下されていた!?
ってそんな理由…!?
栄一さんと呼ばせて頂きました。
U-NEXT おすすめ書籍 渋沢栄一著 「論語と算盤」を読んで☆☆☆☆✬
内容紹介
作品情報
目次と概要
処世と信条
論語と算盤は甚だ遠くして甚だ近いもの
算盤は論語によってできている。
論語は算盤によって本当の富が活動される。
士魂商才
昔、菅原道真は和魂漢才
日本の思想史上の言葉の一つで、日本固有の精神「(大和魂)」と、中国伝来の学問「からざえ(漢才)」という対なる概念のことであり、また、その両者を合わせることの意味でもある。
平安時代中期に成立した概念
岩波国語より
に対して、渋沢栄一は
士魂商才と説いています。
武士的精神と商才は論語から学べると…
天は人を罰せず
(天命に背いて)人間がむりな真似をしたり、不自然な行動をしても、
天がそれを罰するわけではなく、周囲の事情によってその人が苦痛を感じるだけ。
これぞ、天罰!
人物の観察法
人をみるには・・
「視・観・察」
視:外見を肉眼でただ見るだけ
観:肉眼のみならず、心眼を開いて見る
察:その人の行動が何を動機にしているかを見る
これを見て、その人を判断するのが良いと…(なるほど動機が私利私欲ではね…)
論語は万人共通の実用的教訓
士農工商という身分制度の時代。
明治6年にきっぱり官を辞めて実業の世界に入る渋沢栄一。
士農工商に携わる人、すべてが、論語を学ぶべきだと説きました。👏
時期を待つの要あり
絶対に争いを避けるという卑屈の?根性はダメだが、
渋沢栄一の時代では、官尊民卑の弁がまだあったので、
あえて争わず、時期を待つということも大切!だったようです。
官に対しては、いろいろ不満もあったようです。
人は平等なるべし
日本で徳川家康ほど巧みに適材適所に人を配した権謀家はいないといっています。
だからこそ三百年も天下が続いたのですかね。家康さんも論語をいろいろ、引用したと言われています。上に立つ人は人を平等に評価すべきです。
争いの可否
争いは絶対にダメなのか・・
これは渋沢栄一さんはこれは、絶対に排除すべきものではなく、処世の上でも必要とされています。
ただただ、優しい先輩では後輩のためになるのだろうか…と
後輩にガミガミいうのは、現在ならパワハラととられかねません。
マウントするのではなくそこに愛があれば、いいのかな…と私は思います。
大丈夫の試金石
栄一さんは波乱の時代に生きて、色んな逆境を経験されていますが、
ex.幕臣の身でフランスのパリ万博に視察に行きながら、日本に帰ってきたら、倒幕されている…etc
そんな時も勉強することは、精いっぱいやったと書かれています。👏
しかし、人為的な逆境(自己責任!?)に陥った場合、どうすればいいかというと…
自分からああしたい、こうしたいと奮励すれば、大概はかなうとあります。
しかし、多くの人は、ねじけた人!となって逆境を招くようなことをしてしまう。
そんなことでは、幸せになりたいと思っても得られる筈がないと…👏
蟹穴主義が肝要
カニアナ主義:蟹は甲羅に似せて穴を掘る!という主義・・分を守るということを心掛ける。
箸の上げ下ろしの間にも注意、誠意をもって行うと。
大蔵大臣になってくれ、日本銀行の総裁になってくれ…だと言われたほどの
栄一さんが、蟹穴をでれないと思い、固辞したというから、凄いです。
あとは、喜怒哀楽の調節も大切、誠意誠心で生きるべしと!👏
得意時代と失意時代
得意時代だからといって気を古さず、失意の時だからといって落胆せず情操をもって道理を心掛けることが大事!
調子に乗るな!WINWINを心掛けよ!って感じですか?
立志と学問
精神老衰の予防法
青年も大事ですが、老年も大切です。
体は衰弱しても、精神が衰弱しないようにしなければなりません。
栄一さんは91歳でお亡くなりになったということで、その時代では、大往生。
でも、日本の未来を憂いて、老年まで、衰弱しないように憂慮されています。
人生100年時代!になりました!でも、栄一さんはギュット凝縮して生きておられたように思います。
現在に働け
精神の向上を富とともに進めることが必要である!
大正維新の覚悟
青年時代は血気時代なので、後日の幸福の基であるならば
保守に流れ、因循に陥りやすい老人が危険を感じるくらいに活動して貰いたいと書いています。
秀吉の長所と短所
短所:家道の斉(ととの)わなったこと、機力があっても、経歴が無かったこと。
長所:勉強、その勇気、機知その気概。
短所といっても、それは、性格では、どうしようもないことかと。
栄一さんは、秀吉さんを絶賛しておられます。末裔がいない?ことは、日本にとって、残念なことかもしれません。
自ら箸を取れ
会社の先輩たちは優秀な青年なら、いくらでも欲しがっています。
何なら、お膳立てをして待っていてくれるぐらいなのだが、これを食べるかどうかは、箸をとる人にあります。
木下藤吉郎が織田 信長に仕えたのは、草履取から、始まりました。
与えられた仕事を命をかけてできないのは功名をあげれない・・
とあります。秀吉さんを又、絶賛!
現在では、社畜とかで、会社のあり方も問題になりますが、この人について行きたいと思える人がいれば、幸せですね。
大立志と小立志との調和
志を立てる時我々凡人は迷う…(いやいや、栄一さんが凡人なら…困る)
自分の頭脳を冷静にして、自分の長所に向かって志を立て、大立志と小立志は調和して一致することと書いてあります。孔子は30にして立ったんですね。
君子の争いたれ
栄一さんは好んで争いをすることはないですが、全く争わなかったわけではないようです。
明治4年大蔵省当時、西洋式の簿記法を採用し、金銭を出納することにしたそうです。
👍(・∀・)イイネ!!
それに反対する出納局長がいいがかりをつけ暴力を振るってきたそうです。
それには対抗したとありますから、争わねば今の簿記制度とかはもっと遅れてたかもですね…。
社会と学問との関係
学生時代に学んでも、社会にでてから戸惑うことは、多い。
実際の社会は複雑なことも、多いからそういうことも含めて学ぶようにしなければなりません。
ただ、単位を取って、よい企業に就職しようとしてもギャップに悩んだりします。
勇猛心の養成法
正義を行う勇気をどうやって養うかというと、
肉体上の鍛錬。
勇気を持つには内面を磨くということが大事である。
栄一さんは武道もやられていましたが、心技体が優れていたんでしょうね。
今、ジムに行って体を鍛えている若者をみたらどう思われるでしょうか…。
一生涯に歩むべき道
波乱の時代を生きた栄一さんですが、国家の為に実業界に捧げようと思ったのが30歳ごろ。そこからは、一生涯それに向かって進んでこられました。
一生涯をかけて志を貫いて凄いです。
常識と習慣
常識とは如何なるものか
「智、情、意」
知恵、情愛、意志の三者の調和が常識であると述べられています。
時代は変わったといえますが、この3つは不変です。
口は禍福の門なり
栄一さんは多弁であったようですが、こころにもないことは決して言わなかったと言われています。
揚げ足をとられることもあり、口は災いの元とも言われますがいわないと福が逃げる場合もあると…。そうですよね。
悪(にく)んでその美を知れ
多忙であったと思われる栄一さんですが、会いたいとくる人はたとえそれが、
理不尽なことをいう悪人と思われる人でも会っていたそうです。
それは、自分が言ってきたことに反するから…立派ですね。
習慣の感染性と伝播力
悪い習慣を持つ人は悪人になり、良い習慣を持つ人は善人となる。
習慣は周りにも伝染したりするものだから、日常、良い習慣を身に着けるように気を付けなけらばならないとあります。だけど、日本語も大分変わりましたよね。
若者言葉、最新機器についていけない私でふ。
偉き人と完き人
偉き人と完き人は全然違う。偉き人は性格に欠陥があっても、他に超絶した点のある人。
完き人は智、情、意を兼ね備えた常識人。
栄一さんは偉き人が出てきて欲しいけど、常識の人の多いことを要望したようです。
偉い人は才能も性格も良さそうに見えるんですが…なかなか真似できないのは、そのせいか…
親切らしき不親切
親切な行動がかえってあだとなることもある。
人の行為の善悪はその志と所作の両方みて判断しないといけない。確かに…
何をか真才真智という
人が完全に役に立ち、公にも私にも必要している真才真智というのは、多くは常識の発達にあるといっても誤っていないということです。👍(・∀・)イイネ!!
動機と結果
人の行為の善悪を判断するには、志と所作も見なければなりません。
結果良ければ、ではなく、志良ければ、良し!なんですね。
人生は努力にあり
栄一さんは、この書を書いたとき、74才(大正2年)だったそうですが、
毎日7時前には起きて、来訪者と面会していたそうです。
座っていれば、立ち働くより楽なようですが、長い間そうすると、膝が痛み、寝転ぶと楽なようですが、長い間そうすると腰が痛みだす。とあります。
怠惰の結果はやはり怠惰です!
努力することは、色々意見があるようですが、努力は報われると思いたいです。
正につき邪に遠ざかるの道
良いこと、悪いことの判断は意志を鍛錬することにある。
石川五右衛門は意志は強いが、悪い鍛錬をしていた…っていってますよね…
足長おじさんは立派ですが、ちゃんとした儲けで寄付しないとダメですよね…
仁義と富貴
真正の利殖法
商売をするにあたって利益を得るものでなければ、無意味です。
ただ、自分だけが儲かればいいという考えは、不幸になる!
今もこの考えは真正ですね。そんな考えの人は不幸になれ―(^_-)-☆
効力の有無はその人にあり
お金にはそれ自身に善悪を判別する力はない。
by 昭憲皇太后
「もつ人の心によりて宝とも
仇ともなるは黄金(こがね)なりけり」
現代でもそのまま通じる歌です。
孔夫子の貨殖富貴感
道理をもった富でなければ、むしろ、貧賤の方が良いが、正しい道理を踏んで得た
富貴は差支えない…金儲け自体が悪いわけではない…ですね。
防貧の第一容義
苦心して築いた富も一人で成すということは出来ず、社会の助けも受けているのだから、
弱者の救済にも力を尽くすべきだ。
国際社会になっているので、貧しい国にも手を差し伸べるべきですね…上からでなく…
罪は金銭にあらず
繰り返し!お金に罪はない…使う人の心によるのです!
お金持ちが悪いわけでは、決してありません。
お金は大事!とも思いますが…
栄一さんは、論語と算盤は一致すべきと言われています。(・∀・)イイネ!!
金力悪用の実例
日本も昔から、海軍収賄事件とか、賄賂が行われていたようです。
現在もお金に関しては、賄賂、隠蔽等、いやな事件がありますが、
栄一さんが嘆いておられたでしょう…
義理合一の信念を確立せよ
自分だけが儲かれば良いという考えは社会が不健全になる。
富みながらかつ仁義を行うべきです。まさに…。
富豪と徳義上の義務
富を造る一面には、社会的恩義を思い、徳義上の義務として社会に尽くす事を忘れてはいけません。
よく集めよく散ぜよ
お金は貴んで善用すべきです。賤しむのも貴ぶのも所有者の人格によるのです。(・∀・)イイネ!!
理想と迷信
道理ある希望を持て
亜米利加(アメリカ)人が日本人を評して勤勉な国民であると聞いた栄一さんは大いに喜びました。確かに世界に通用する技術等を開発していかれた先人は尊敬します。
ただ、実業家が守らなければならないのは、信であると述べておられます。
この熱誠を要す
この頃に趣味という言葉が流行語になった?ようです。
栄一さんも趣味を持つべきと言われています。
現在の趣味とは少し、定義が違うようですが、
歳をとっても、ただ食って寝てというでけでは、生命の存在なく、肉塊の存在である(厳しい!?)
是非、楽しめる趣味をもつべきですね。
道徳は進化すべきか
科学の進歩していきますが、古聖賢の説いた道徳は進化すべきものではないと言われています。現在も仁義は大切です。
価値観は大きく変わっているように思いますが…。
かくのごとき矛盾を根絶すべし
どれだけ文明が進んでも世界で戦争が起こっているのは、まだ、文明が足らないと述べておられます。
日本も戦争をしてえらい目に遭い、もう二度と戦争はしないと思いますが、
いまだに、戦争、テロ等が起こっているのは、悲しいことですね。根絶すべし!
人生観の両面
人として生まれた以上、目的をもって生きていきたいですが、
各自がその能力をできる限り傾けて心を入れていきたいですね。
やはり、自分だけが良ければいいという考えで目的を達成するのは、違いますね。同感でふ。
これは果たして絶望か
仁義道徳と生産殖利は一致すべきもの。その主義を行うならば、賄賂などという忌まわしいことは無くなる…(・∀・)イイネ!!
日新なるを要す
日々、社会は進歩しているのは間違いないが、誤った風習は改めるべきです。
やっぱり、、自分だけが儲かれば良いという考えは誤りで、仁義と利殖は一致すべき、論語と算盤(そろばん)!です。
修験者の失敗
家に祟りがあると言われ、修験者を呼んで祈祷をしたそうですが、
栄一さんは、修験者の本性を暴いて逃れたようです。
今も昔もそういう怪しい職業?が無くなりませんね。迷信は打破すべきです。
真正なる文明
文明と野蛮という文字は相対的です。真正の文明は強力と富実を兼ね備えなければならない。
発展の一大要素
明治時代、大和民族の発展の途を開くよう、
嫌がられ嫌われる人民とならないように心がけるように説いた栄一さんは凄い方です。
廓清(かくせい)の急務なる所以
廓清の解説ーby goo辞書
悪いものをすっかり取り除くこと。
「宗教―の一新時代はそこから開けて来た」〈藤村・夜明け前〉
維新の大改革で商人も新天地を開き、教育も受けるという時代であったが、
それは、実業教育で道徳が伴っていなかった。
廓清には、やはり仁義道徳という主義を持たねばなりません。
これは、令和になっても言えることですね。
人格と修養
楽翁公の幼時
松平定信(江戸時代中期の大名、老中)さんの幼少期の書を
人格の標準は如何
人が禽獣と違うところは、徳を修め、智を啓き、世に有益なる貢献をして、初めてそれが真人と認められる。
人格を磨かねば…禽獣だぁ…
誤解されやすき元気
アントニオ猪木さんは、元気があれば何でもできる!といわれていました・・・
その通りです!
栄一さんは、さらに、至大至剛(しだいしごう)・・至って大きく、至って強くなけらば駄目と言われています。青年も、老人も…
二宮尊徳と西郷隆盛
ある日、西郷隆盛さんが栄一さんを直々に訪ねてこられたそうです。
要件は、二宮尊徳さんが作成された
相馬藩(現在の福島県)の興国安民法を藩が無くなっても存続できるように
お願いに来たそうです。
興国安民法を西郷隆盛さんが知っているかと聞けば、それは知らないと…言われたとか…
偉人のエピソードって感じです。
興国安民法:統計による収入を考えて支出を考えるということ。
修養は理論ではない
修養は
精神も知識も身体も行いも向上するように練磨することで、理論ではない。
栄一さんはこの時代、日本がこれが離れていると案 じておられます。
少しづつでも日本は良くなっているのでしょうか・・・
平生の心掛けが大切
世の中、思い通りにならないことも多いです。
一度、心の中でこうと決心したことも周りから勧められたりして、心が揺らぐのは、意志が弱いからです。
栄一さんは実業家になる!と決めて、想像以上の苦労と変化があったようですが、
乗り越えていかれました。これは、平生からの心掛けが大事だといわれています。
意志を強く持つ!ってなかなかできません。見習わねば…!
すべからくその原因を究むべし
大正元年(1912)9月13日、乃木希典が自刃しました。明治天皇の大葬が行なわれた日の夜の、殉死として知られます。ーWeb歴史街道より
当時その死は新聞雑誌で大きく取り上げられたようですが、
栄一さんはその殉死もですが、乃木大将の生きざまが素晴らしい人だったといわれています。今も偉人が亡くなるとそういうことですよね。
東照公の修養
東照公御遺訓
人の一生は重荷を負て遠き
道をゆくが如し いそぐべからず
不自由を常とおもへば不足なし
こころに望おこらば困窮したる
時を思ひ出すべし 堪忍は無事
長久の基 いかりは敵とおもへ
勝事ばかり知てまくる事をしら
ざれば害其身にいたる おのれ
を責て人をせむるな 及ばざる
は過たるよりまされり久能山東照宮サイトより
東照公様は論語をよく読まれていたということで絶賛されています。ムズイ…
誤解されたる修養説
修養が天真爛漫を傷つけるという意見もあるが、、
栄一さんは
修養は広い意味で、精神も知識も身体も行状も向上するように練磨することで、青年も老人も修めねばならない。そうすることで、聖人の域にも達せられると…
私は聖人までは、なれないと思いますが、修養していきます。
権威ある人格養成法
何回もいわれていますが、
目的を達する為に手段を択ばないとか、
何をしてでも富を積み、地位を得えられさえすれば、成功というわけではなく、高尚な人格をもって得たものでなければ成功ではない…と。
商業に国境なし
1906年(明治39年)、同市で学童隔離事件が起こります。 サンフランシスコ市の学校を監督する部署が日本人生徒を公立学校から東洋人学校に隔離する決定を下したことに端を発した騒動です。 そして、1つの州での排斥運動が連邦レベルの問題となり、ついには日米間の外交問題に発展して行ったのです。
1906年,サンフランシスコ市学務局が市内の公立小学校に在籍する日本人・韓国人児童を東洋人学校に転学・隔離するとの決議が発端。同年の大地震による校舎不足が理由であったが,背景には同地域での日本人移民労働者に対する排斥運動の激化があった。日本政府の抗議もあり,翌年,隔離措置が取り消されて一応決着したが,日米間の外交問題に発展。08年の日米紳士協約締結により労働者のアメリカ向け移民は禁止される。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
栄一さんは日本がアメリカに嫌われている?ということを憂慮して、関係修復に尽力されたようです。
日本がアメリカの生活に憧れていたというイメージはありますが、
戦争とかを経て今の両国の関係がありますが、国と国との関係も平和に進んでいってほしいものです。
算盤と権利
仁に当たっては師に譲らず
栄一さんは孔子の広めた論語には、
奇跡がないというのを挙げておられます。
私はクリスチャンの学校出身で聖書の時間とかあり、聖書を少し読まされました?が
確かにそれって奇跡?ちゃうのん?っていうくだりもあったような気がします。
孔子は「仁に当たっては師に譲らず」といっておられます。
道理が正しければ、自己の主張を通してよいと言われています。
金門公園の掛札
栄一さん、明治35年に亜米利加(アメリカ)に旅行したそうですが、
アメリカの金門公園の水泳場で「日本人泳ぐべからず」という掛札があったというエピソードをあげておられます。
何故かと問うと日本の移住民が先に水泳場に潜って婦人の足を引っ張ったとそうです。
栄一さんは奇異の思いを持ったとありますが、私はやるやん!日本人と思いましたが…。
この時代にアメリカの色々な所に視察に行って見聞を広げたってことは栄一さんにとって良い経験だったんでしょうね。
ただ王道あるのみ
貧富の差
個人は国家を富まし、自己も富まそうとして、日夜勉励する。
その結果として、貧富の格差ができるのは、仕方がない…
とはいえ、人間行為の王道ををもって両者の調整を心掛けなけらばならないとあります。
現代の日本も格差は広がってるように思いますが、そういうことですかね…
競争の善意と悪意
商工業等においては競争は必須ともいえます。
競争には、善意競争と悪意競争があり、妨害してまで、人の利益を奪うものであってはなりません。
合理的の経営
栄一さんは論語が商売をする上のバイブルとしていました。
個人に利益のある仕事より、多数社会が益し、合理的に経営すれば、心は楽しい。
政治家さんたちもこんな考えだったら、日本もより素晴らしい国になったでしょう。
実業と士道
武士道はすなわち実業道なり
武士道の神髄は
正義・廉直・義侠・敢為・礼譲等の美風を加味したもの!で商工業者もこれを履行しなければならない。と言われています。
今時、武士道ってとも思いますが、オリンピックの野球チームは
サムライジャパンでしたね。世界一になったし、かっこいい!暴力はダメよ!
文明人の貪戻(とんれい)
たん‐れい【貪戻】 〘名〙 (形動) 欲が深く、人の道にそむくこと。ーコトバンクより
全欧の事変で
「一人貪戻なれば、一国乱を作す」という古訓が現れた?(Hさん?)とあります。
日本の青年諸氏は、世界に向けて覚悟して事に当たって欲しい・・・(今もですね)
相愛忠恕の道をもって交わるべし
支那の国があったころ、どうやって提携すべきだったかというと、
人情を理解し、自分がして欲しくないことは、相手にもせず、
相愛忠恕の道をもって交わるべきだといわれています。個人主義利己主義が発達してしまったことは残念…と。
天然の抵抗を征服せよ
栄一さんが、最初に船でフランスに行くのに2カ月近くかかったそうです。
栄一さんの晩年は鉄道、航海も見違えるほど発達し、長寿を喜んでおられます。
今や、月へも行けますよー。
模倣時代に別れよ
その頃の日本は舶来品が優秀という観念が強かったようです。
今もブランド品に憧れる人は多いですが摸倣は違反です。
昔、某国でミッキーマウス・ネズミのキャラクターの遊園地を見てびっくりした覚えがあります。
ここにも能率増進法あり
栄一さんが費府(ヒラデルヒヤ)に視察に行かれた時、接待の時間の使い方に凄く感心したということです。
無駄に時間を使わないよう能率を増進させるよう心掛けるべきだと…
今もそうですね。私など、どんなに時間を無駄にしてきたか…後悔…
果たして誰の責任ぞ
物質的進歩に比べれば、道徳観念が衰退しているといわれることを栄一さんは憂慮されていました。
責任は…個人主義の西洋思想入ってきたから…?
功利学の弊を芟除(せんじょ)すべし
功利主義を商工業者に煽り、この種の人物を尊敬したり、羨望したりするのを憂慮されています。確かに確かに…
かくのごとき誤解あり
競争は何事においても存在するが、
商売を行う者も、目的の為に手段を選ばないという考えは、自己を腐敗させます。
(士)農工商、全部に当てはまりますよね。政治家も…
教育と情誼(じょうぎ)
情誼(じょうぎ) の意味
人とつきあう上での人情や誠意。「―に厚い人
孝は強うべきものにあらず
親は自分の思い方ひとつで子供を幸福にも不幸にもしてしまう。
現代教育の得失
明治維新前の士農工商という身分制度があった時代は階級によって受けれる教育に差がありました。
平等になり、誰でも同じ教育は受けれるようになりましたが、知識を得る学問だけでは、ダメです。虚栄心のために学ぶ方法を誤ると青年にも国家の衰退にもつながると。
偉人とその母
善良なる婦人の腹から善良なる子供が多く生まれ、優れた婦人の教育によって優秀な人材ができるものです。
女子も社会の一員。侮蔑的観念を除却し、国民としての才能智徳を与え、相助けて事をなさしめなければならない。とあります。
これについては、令和の今、進歩はしています!?
その罪果たしていずれにありや
学校における師弟関係の薄さの原因は、
師匠たる人・・徳望、才能、学問、人格が優れている
弟子・・師匠を敬う
ということに欠けているのではないか。
敬われる先生となり、弟子も師匠を敬い、情愛をもっていってほしいものです。
教育問題はずーーっと続いています。
理論より実際
実業教育においても智育と徳育を併行していきたいものです。
昔の青年が良かった…っていうのは、栄一さん、ちょっと待ってください(m´・ω・`)m ゴメン…
孝らしからぬ孝
孝行は強いてえ無理をせず、自然のままに任せたらよい。
大きな息子が老母に足をもんでもらったり、ご飯に文句をいったりするのは、母の親切を無にせぬためと説いた人がいたと述べておられます。
娘と老母でも同じことが言えるのかしらん…
人物過剰の一大原因
栄一さんの晩年、就職は人材余剰だったようです。
栄一さんの昔?の教育は百人中一人の秀才を出したのに反し今日は詰め込み主義で九十九人の普通的人物を造る教育になったからだと。中流以上の人物の供給過剰となってしまいました。
人格ある人物を造るという教育に注力していって欲しいものです。
成敗と運命
それただ忠恕のみ
ちゅう‐じょ【忠×恕】
自分の良心に忠実であることと、他人に対する思いやりが深いこと。
Weblio辞書より
人生の運は自ら努力して開拓したもの、忠恕を心掛けていなけらば把持することはできない!
失敗らしき成功
孔子は存命中より亡くなってから功績が認められたものではないようです。
精神的事業においての失敗は決して失敗ではなく、孔子の偉業こそは、真の成功と言えるでしょう。
人事を尽くして天命を待て
宗教などで、祈願したりで天命をうけるものではない。
人力を尽くしささえすれば、どんなことでもかなうということは思わず、
恭・敬・信をもって対するのが妥当ではないか…
湖畔の感慨
大正三年、栄一さんは支那旅行に行ったときの思いを感慨深く述べておられます。
西湖の景勝のほとりに名将、岳飛(がくひ)の石碑があり、
そこから数歩離れた所には、権臣、秦檜(しんかい)の鉄像が相対してるそうです。
そこに来る観光客?は何と、岳飛の碑には、拝み、秦檜の像には、放尿して行くと…
死後に志那の人々から敬われる人と、嫌われる人。
しっかり生きていかないということですよね。
逆順の二境はいずれより来るか
栄一さんは相当なる智能に加うるに勉強をもってすれば、いわゆる逆境などは、決して来ないと信じておられました。例外もありましょうが、私も信じたいです。
細心にして大胆なれ
日本は鎖国をしていたこともあり産業は外国先進国より大きく遅れていました。
細心の努力は必要ですが、大胆な機力を発揮して、活動し、事業を完成して欲しい、
と。それは、お上!ちょっと勝手ですよね。
成敗は身に残る糟粕(そうはく)
精選版 日本国語大辞典「糟粕」の解説
まとめ(個人の感想です)
U-NEXT 「論語と算盤」
前々から気になっていた本でしたが、
渋沢栄一さんが今年のNHK大河ドラマ「青天を衝け!」の主人公に選ばれたり、
2024年から新一万円札になると知って、読みました。
動乱の時代を生きた方ですが、海外にも何度も行かれ、バイタリティにあふれた方だと思いました。西郷隆盛や歴史上の人物に実際に会ってるって…凄い凄い!
この本の教えを実行、実践できれば、素晴らしい商人、いや人格者になれます。
論語も読まねば・・
ドラマも見なければ...